ショップオーナー
ジュエリーをトータルマネージメントし提案するプロフェッショナル
“個性豊かなジュエラーを目指し、個性溢れるジュエリーを想像する”事が大切です。
従来のジュエリービジネスは、メーカー、卸商からジュエリーを購入し、販売を中心に、店外催事やキャンペーンを打ち出し、接客活動をします。一部のお店はブライダルジュエリーに特化して、婚約・結婚指環を中心に品揃えしています。また、店舗は持たず、インターネットで販売するネットビジネスもありますが、専有化が進んでいます。
将来性の高い方向性は、従来型ではなく、ジュエラー志向のお店です。宝石をルース(裸石)で仕入れ、自分の好みのオリジナルジュエリーをクラフトマンに作らせ、個性豊かなジュエリーを提供する形態です。想像がつかないと思いますが、デザイン画が描けなくても、ジュエリーは作る事が出来ます。想像力が大切で、想いを気の合うクラフトマンに伝えて作ってもらう事です。
一番大切なことは、宝石・ジュエリーが好きで、楽しむ事です。そして経験と共に、宝飾文化を語れるジュエラーを目指す事が、個性を生かした貴方のお店を輝かせます。
- 必要なスキル
- 宝石学入門、JBS宝石・ジュエリー鑑定資格、宝飾文化人類史、
ビジネス経営スキル、市場動向
ショップオーナーの現状と未来
もともと時計店さんが、メーカー主導のもと、ジュエリーを扱う時計、宝石、中には眼鏡も扱う兼業店が主流でした。一時の海外ブランド進出も一段落し、ジュエリー業界は成熟期を迎えました。今後、ジュエリー業界はどう変貌するのか、それは明白です。日本の消費者が保有するジュエリーは30兆円(矢野経済研究所)とも言われ、販売一辺倒からプラス、リモデル、再流通(オークション等)がこなせる本当の意味でのジュエラーの店が求められる時代になりました。お店、スタッフ、そして何より品揃えに資本がかさんだジュエリービジネスも、プロフェッショナルの時代になり、まず、再流通、リモデルから始められると、小資本でも可能です。ジュエリーの新品仕上げ、ものづくりの原点を経験し、やがてオリジナルジュエリーを制作する“ハウスブランド化”が進んでいくでしょう。例にたとえるなら、オーナーシェフのイタリアン、フレンチレストランのようになるのが、ジュエリービジネスの未来像です。既に、若手、特に女性ジュエラーの進出が始まっています。
ティファニーも創業時はポーンショップから始まりました。
こんなあなたは、ジュエリーショップオーナーがおすすめ!
- 上昇志向が高い
- 幅広く物事を考えられる
- 行動力がある
- 人が好き
JBSのカリキュラムを通して身につけるスキル
JBS宝石・ジュエリー鑑定コース
ジュエリーの価値を、自分の眼で見て価値判断できなければ、ジュエラーではありません。宝石の価値判断に必要な7つの要素を習得します。
“本物・偽物を見分ける”“産地を見分ける”“処理の有無を見分ける”“美しさを見分ける”“色の濃淡を見分ける”“欠点を見分ける”“サイズを見分ける”そして、出現率と需要から“価格”を判断します。
更に宝石をいかに美しく輝かせるのかの構想(デザイン)、そして仕上げの良し悪しを見定めます。成熟期を迎えたジュエリービジネスでは販売・リモデル・再流通(買い取り)3つを組み合わせたビジネスモデルが主流を占めるでしょう。本資格は、それに対応できる最も適した資格制度です。
宝飾文化人類史
ジュエリーはとても文化度の高い商品です。一流のフレンチレストランは名シェフの人柄、店舗、サービス、すべてフランス文化が漂っているからこそ、最高の満足を提供できます。ジュエリーショップも然り、ジュエリー文化漂う店づくりが大切です。
宝飾文化人類史講座では、“婚約・結婚指環に秘められた真実”“誕生石・星座石・曜日石に秘められた真実”“お守り・信仰・パワーストーンに秘められた真実”の3つのテーマを中心に、宝石・ジュエリーのルーツ、その原点から学びます。宝石・ジュエリーは人々の心を美しく照らす心のお守りです。正しく宝石・ジュエリーを認識し、正しい言葉で宝石ジュエリーを語る事が、お客様に愛され、尊敬されるお店の原点です。
JBSの特色
JBSは、国内外の有力宝飾企業120社によって創立された実践的なジュエリービジネススクールです。過去、二世後継者が半数、一般からの入学者も半数でした。現在、二世後継者は、家業を継承し始めています。また、独立起業を目指した若者も多く、最年少は21才です。傾向として、20代後半の独立が比較的多く見られます。また、女性の方々も、ジュエリーのリモデルからスタートし、オリジナルジュエリーを創作し、ハウスブランドを目指してジュエリーサロンを持たれる傾向も多く見られます。自分のエリア以外は、JBSの卒業生のネットワークをいかし、メーカーブランドとして展開する方法もとられています。事業経営者や、独立起業を目指す仲間が多いのがJBSの特色です。
ショップオーナー 杉山誠さん(JBS研究生)の場合
日本のジュエリーショップの殆どが太平洋戦争後に生まれ、60年、欧州の長い歴史から見れば依然と未熟な業界です。戦後からバブル期を経て、この20年で市場や顧客は劇的に変化しました。市場規模はほぼ3分の1になりましたが、一般顧客はWEBの整備が進んだこともあり、広く情報は公開され、知識や情報は格段に広がり、吸収されています。そんな目の肥えた一般顧客に対して、小手先の販売技術や稚拙な造りの製造で安心して高価なジュエリーを購入していただけるでしょうか?安かろう悪かろうの宝飾品や値引きだけに頼っただけの販売がいつまでも受け入れられるとは思えません。皆さんには是非、ヨーロッパジュエラーのような王道を堂々と進んで頂きたいと思います。
宝飾品を扱う人間として、学んでおかなければならないのは、“宝石の品質判定とジュエリーとしての造り”の部分です。どんな仕事をする上でも、プロである以上、自分の扱う商品の専門知識を磨いておくのはごく当たり前の事だと思います。宝石のプロとして、ジュエラーとして生き残るには、販売以前にきちんとした情報を顧客に提供できるプロショップを目指してほしいと思います。出来るのなら、自社でルースの仕入れからデザイン、製造、販売、再流通までも一貫して提供する欧州のショップを目指して。
◆ プロフィール
1982年 | 名古屋市の宝飾店にて一般顧客外商員として6年間勤務。 |
1989年 | 家業「杉山貴金属店」に復帰、外商販売12年間続けるも疑問を感じ、WAXモデラー修業をゼロから開始。 |
2000年 | オーダーメイド・ブライダル・リフォームの専門店「アトリエ・フィロンドール」を開業 |
2008年 | 必要を感じ、JBS宝石鑑定士資格取得。 |
2009年 | 和のブライダルブランド「MIORING」国際宝飾展にて発表 |